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2023/01/29

ヂ。

やったこと

  • 『チ。-地球の運動について-』
  • 『千年女優』を観た
  • 本を読んだ

『チ。-地球の運動について-』を一気に読んだ (⚠️ 以下にネタバレを含むかもしれません)。
聖書の中に真理を見い出していた時代から、科学の中に真理を見い出していく時代の転換点で、異端とされる地動説を研究する人々の感動や好奇心、情熱が世代や時代を越えて受け継がれていくのが胸アツすぎる話だった。 登場人物は皆、自分の感動とそれに捧げた生涯を他者に託して満足そうな顔で死んでいく。 その中には次の他者に自分の人生を託すことで自分や自分の恩師の人生そのものを否定することになる人や、自分の成果のみを追い求めていたのにも関わらずそれを捨ててでも感動を託す人がいて、名声や損得や命を差し置いてまで人々を駆り立たせる感動の大きな力を感じる。 また、信仰と科学という一見正反対に見える二つは、本質的には物事の捉え方 (どう事象を説明するか) の違いでしかないような気がしてくる。
チ。は名言が多くて心が震えるシーンがたくさんあって泣きながら読んでた。

『千年女優』をもう一回観た (⚠️ 以下にネタバレを含むかもしれません)。
やっぱり面白くて感動できる。 特に千代子が北海道に向かうシーンの映画と現実が混ざり合っていく表現は鳥肌が立つ。 どの映画の中でも千代子は鍵の男の背中を追いかけて、それを周囲に阻まれるという構図が同じになっていて、それを千年間ループしている。 しかも映画に出てくる警察や同級生は現実で出会った人の顔で描かれることから、千代子にとっての映画と現実は別れていなくて地続きな感じが伝わってくる。 最後のシーンでは、現実でも映画の中でも同じ鍵の男を追いかけている千代子の姿と、鍵の男を追いかけている自分が好きだったという告白から、千代子は映画を通して千年生きたと同時に現実を生きる女優だったと気づかされた。 なるほどだから「千年女優」なんだと思った。 タイトルがおしゃれすぎる。

思ったこと

異端審問官による拷問や火あぶりでの処刑への恐怖がある中で、感動や美しさの追求のために勉強や研究をしている人達の話を読むと、捕まるわけでもないのに勉強してない自分がちっぽけすぎる気がしてくる。

今日の英会話

なし